薬土瓶
薬土瓶(くすりどびん)なるものをご存知でしょうか。
薬土瓶とは、直火にかけられる薬を煎じるのに用いる土瓶のこと。
名前のまんまですね。
湯を沸かすための日本の伝統的な食器のひとつ土瓶。重さや使い勝手の面からヤカンに取って代わられた感もありますが、良いトコロも多いんですよ。
例えば、土瓶でお湯を沸かしてそのまま置いておいても、金属製のヤカンに比べてお湯は冷めにくい。また、土瓶で沸かしたお湯はまろやかになります。煮出し茶に最適といわれる所以です
私の祖母は、はぶ草茶をつくるのに使っていました。小さな種だか実だかとお水を薬土瓶にいれてことことと煎じるのですが、独特の薬っぽい匂いがいかにも健康に良さそうな雰囲気を醸し出していたような記憶があります。
そういえば、はぶ草茶とは何ぞやと、調べてみたら、エビスグサの種子からつくるんですね。ハブソウの種子ではないのか。なんと、初めて知りました。
土瓶とひとくくりにせずに、わざわざ薬と名のついている薬土瓶。普通の土瓶との違いは何かというと、ずばり、形。 の、ような気がする。
火にかけやすいように(多分、そうだと思うのだが、土瓶の中で薬草がおどりやすい形なのかもしれない。が、すみません、よくわからない)、底が広くなってます。栗のような形です。で、その底の部分には釉薬がかかっていません。この釉薬がかかっていない部分に火があたるように、火加減を調節して使います。弱火から弱めの中火くらいでしょうか。釉薬のかかっている部分に直接火があたると、土瓶が割れてしまう可能性があります。
土瓶は、お湯を沸かすために使われて来た日本の伝統的な食器ですが、薬土瓶ではない土瓶は、直火対応ではないものもあるのでご注意を。
ヤカンと急須両方の機能を併せ持った土瓶。お湯を沸かす暮らしの道具のひとつとして、いかがでしょう。
写真の商品の定価|2021.01現在
アメ栗型薬土瓶8号(1400cc)/¥3200
他にもサイズがございます 5号(1150cc)/¥2900、 10号(2100cc)/¥3500
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